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以下、「狂う」という言葉を「熱中」の上位語として使用する。

文章で食っていくためには、書くことに狂えなきゃダメだと思っている。自分の中に、たとえどんなに対象が小さかろうとも、それに向かって発信したいと思える「何か」がなければダメだし、そしてその思いは強烈でなければならない。世の中にある他の考えを塗り潰すほどに。だからつまり、狂えなければダメなのだ。

もしくはただ「書くことが好き」という理由で狂えなければならない。字を書いていると落ち着く、とか、自分で創り上げた物語に尋常でない愛着が持てる、とか。なんにしても、一般人の思考からは少々外れたところで創作活動をしなければ、食ってはいけない。氾濫する思考から原理を抽出、そして執筆という作業に入るのだろうが、もし普通の思考の場で執筆しようとするならば、純粋化された原理は不純物が混ざり、破綻し、筆は折れるだろう。これは執筆だけでなく、あまねく創作活動に言えることだと思う。

昔は多少、狂えた。とても拙く、自慰的なものにしか過ぎなかったが、それでも狂えた。幸せだったろう。楽しかったと思う。でも見聞を広めることで、理想は消えた。悲しいね。それでも文章で食べていけているひとたちは、今だ理想を持って生きているのだろうし、尊敬する。凄いと思う。

なんにでもいいから、なんらかのことに狂えている人間は、死から遠い。生きていけると思う。だから多くの人間がもっと楽な気持ちで様々なことに狂えるようにすることが、やっぱり大事なのだと思う。遊ぶことに狂うもよし、しゃべることに狂うもよし、人間関係の複雑さを楽しむことに狂う事だってまたよしだ。楽しめる要素は、俯瞰してみると、いろいろとあるものだよ?

自殺した後輩の四回忌。こうした言葉の欠片でもいいから届いていてくれれば、また違った今もあったのかもしれないと思うと、まったく世の中、気が抜けないな、と思う。誰もが劇薬なのだ。簡単に人なんか殺せる。でもそれだけに効果もある。常に意識しておきたい。他人の人生、どんな風にもいじくれてしまうこと。そう思うとやはり、気が抜けない。

しかし考えてみると、何物にも狂えていない今の自分は多少死に近いということか。まあ持病もあるし近いといえば近いが……まだ死にたくないな。世の中とんでもないスピードで進歩してるし。

少なくとも宇宙に行くまでは死ねんよ!
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テーマ:ひとりごと - ジャンル:日記

直撃ですか。雨凄いことになってる。なんか家出てすぐの所で誰かが風呂入ってるんじゃないか、と思えるような音がする。つまりじゃぶじゃぶざぶざぶ。何かが風で吹っ飛んでるのだろう、洗面器を置いた時に出る「かぽん」なんて音までする。凄いなーと思っていつつ、ふと「となりのトトロ」を思い出した。

昨日雨が降らなくて良かった。昨日は友達と熱海の祭りに行って花火を観てきた。今年は沼津の花火も見たけれど、やっぱり熱海の方が規模がでかくて見応えがある。風が強かったから不発もかなりあったようだったけれど、見える空を全て覆わんばかりの、ヤケクソになって打ちまくったと思える花火の連発は綺麗だし音は躰に響くしで感動した。

で、そのあとカラオケ+ファミレスで夜を明かすという定番パターン。おまけにファミレスの方は、友達のひとりがバイトしてるところだったから、無料クーポン店の裏から取ってきて、ドリンクバーやらアイスやらポテトやら、多くを無料で堪能することができた。タダ飯のうまいことうまいこと!

しかし二日連続(一昨日の麻雀に引き続き)で完徹とは。

これはもうだめかもわからんね。



テーマ:つぶやき。 - ジャンル:日記

なんとなく暗いというか、オヤジ臭いというか、なんか真っ当な道から外れた感じがするな、と昔から思っていて、それでも付き合いには必要かなとも思いながらちょくちょく勉強したりもしているのだけれど、どうも自分の脳みそには馴染まん、と溜め息が出るのです。

麻雀の話。

よく「やらないか」と誘われて「わからないから」と断っては「大丈夫大丈夫、すぐに慣れるよ」と、何やら暗喩の掛け合いみたいな会話を結構するのだけれど、いやー麻雀よくわからない。ビギナーズラックで結構勝ったりもするんだが、そもそも役自体がいまいち覚え切れないし、相手の捨て牌を見てなにを待っているか読むとか、そういうちょっと踏み込んだところになるともうさっぱり。スジやら裏スジやら、そういう専門用語の説明されても頭に入らない。

なんでだろうと考えると、前記のような理由で、本気になれてないのが理由なんだろうな、という結論に至った。確かに金を賭けてる訳でもなし、あの雰囲気自体がなんか居心地が悪く感じてしまう自分にとっては、本気になんてなれない。適当に終わらせて、そのあとするだろう何かに期待してしまう。「腹減ったから飯食いに行こう」とかそういうの。

完全に理解してしまえば数々の駆け引きが楽しさをより引き立ててくれるのだろうが、そこまでのハードルが結構高くて(それでも本気になれば割と簡単に覚えられると思うのだが)、かつあの何をしてるのかわからない、時間を無為に過ごしているような感覚に、なかなか馴染めない。

主観に基く「それをやっている人間のダメ人間っぽさ」を表すと「麻雀>競馬>パチスロ」って感じなのがいけないのかもしれない。主観に縛られがちだし。

で。何故こんな話なのかというと、例の「やらないか」が来たからなのでした。「いいよ麻雀は」と断ったら「飯奢るから」だと。奢られるとあっちゃあ行くしか! 行くしか!

そんな訳でこの時間からおでかけ。まったく、あれだけ入院していたとは思えない活動っぷり。絶食までしてたのよ? 心臓近くのぶっとい静脈に濃ゆーい点滴打たれかけたのよ? なのに懲りてないという。

これはもうだめかもわからんね。
テーマ:かなりどうでもいいこと - ジャンル:日記

半月ぐらい音信不通だったけれど、全く無事に生きております。

遊びまくったり、はたまたちょっと旅行していたり、それらの影響で貯まっていたツケを一気に払わなければいけなくなったりと、まあその手の特記するべくもない煩事に追われていたのです。

今思い出したけれど、決定的だったのがなんかモデムの調子がおかしくてネットに接続できなかったこと。最近なんか天気がおかしくて、突然どしゃぶったりで、その際の雷の影響か、ぶっ壊れたらしい。で、今日交換してもらったと。これが一番重要っぽいのに忘れているとは……いやはや。

こうして何とはなしに文章を書くのも好きだし、またちまちまといきますよ。



※書いてる途中でいきなりまたどしゃぶり。ホント、世の中滅茶苦茶だなー。
ヘソ取られるのは嫌だし、とっとと布団の中に退散することにしよう。
テーマ:今日の独り言 - ジャンル:日記

毎年、観ようか観まいか、必ず悩むものがある。「火垂るの墓」だ。

何故悩むのかというと、必ず泣いてしまうから。ただでさえ涙もろいというのに、これはもう反則的なまでに泣くしかない。一度観て結末を知っているだけに、元気な頃のせっちゃんの声姿、見て聴くだけでもう泣けてくる。サクマドロップ出てくるとひとたまりもない。この作品、ひとりで観ると、泣きっぱなしになってしまって、観終わったあとの疲労感、倦怠感、虚脱感と言ったらない。

演出があざといとか、せっちゃん殺したのは清太だとか、その他色々批判もあるだろうけど、ここまで感情を揺さぶってくれるのだ、それだけで充分意義があると思うし――つーかもういいじゃん内容批判なんてさ。あの映画はエンターテイメントだよ。「悲しい」と、「辛い」と、「苦しい」と、そう思うことに意味がある作品だよ。反戦映画なんかじゃない。せっちゃんかわいい、清太意地張りすぎ、見通し甘いよ、でも頑張ってるよね、そういう風に素直に見ればいいんだ。ああ悲しいな、切ないな、そう思えるだけで充分価値があることだよ。

去年は観なかったけど今年はしっかり全部見た。もうぼろぼろ。ほんとに。疲れた。

叔母さんも悪くはないんだよね。あれがあの頃の普通だったんだろうと思うよ。清太も「まだ大丈夫」と思ってたんだよね。自分が大丈夫だったし。お父さんがまだいるし、って思ってたんだろうよ。せっちゃん調子悪くなってからというものの、更に頑張ってたけど、でも、せっちゃん寂しかったと思うよ。ひとりで遊んでるのは、淋しいと思うよ。でも、良いお兄ちゃんだったと思うよ。ああもう書いてて泣けてくるよもう!

自分に子供が出来たら絶対にみせてやる。トラウマになるかもしれないけど、絶対みせてやる。こんな悲しい思いができるんだ、なんと素晴らしいことか。忘れたっていい。でも片隅に残っていれば、悲しみの器が大きくなって、きっと優しい人になってくれる。精一杯泣いてくれ!

もし子供が出来たとして、せっちゃんか清太くらいの年になっていて、それでまたこれを観たら……もう大変なことになるだろうな。風呂場で一時間泣けるよきっと。次の日酷い顔だよ絶対。

あーもう今でも大変だよ。風呂入って気持ち入れ替えてこよう。


※そういえばせっちゃんの声の人、当時五歳だったらしい。素晴らしいなあ。

知り合いから教えてもらったやつをちょっと試しつつ。

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教えてくれた本人もよくわかってなかったみたいだが。

上のが以前買ったヘッドホン。音が篭もって趣味に合わない、と書いたのだけれど、暫く使ってたら上手い具合にエイジングできたのか、それとも単に耳に合うようになってきたのか、これでもいい気がしてきた。

でもできればこっちが欲しいんだよねー。

B0000CE1UOE2C インナーイヤホン

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もともと補聴器メーカーだった所が作ったらしく、遮音性バツグン音も良しと、非常に興味深い品。しかし近所じゃ全く売っていない。売ってる所のほうが少ないのだろうが……注文しちゃおうかなあ。


昔に色々と文章を書く機会があったため、多少執筆という作業に慣れてはいるのだが、しかしやはり長い時間が空いてしまうとどうしても書けなくなる。文章をそこそこ書いている人にはわかるだろうが、文章も音楽と同じで、自分の好きなリズムがある。三連符のリズムやシンコペーションを私が小気味よく感じるように、句読点の打ち方や接続詞の言葉にも好き嫌いがある。書き続けていれば自然と自分の好きなリズムに書くのだが、書くことを一度止めてしまうと、本来自分の中にあるそのリズムはするりと抜けて、消えていく。自分の文体は意識せず出来上がるものだが、それを見失ってしまうのだ。そうすると、書けない。執筆作業はその作業中、文字を表すことで自己を高揚させて気持ちを表す。しかし自然なリズムが失われていると、その気持ちが上手く表せない。そのもどかしさは、書くこと自体を完全に放棄したくなるほどだ。

で。結局何が言いたいのかというと、暫く書いてないんだからそんなオシゴト回してこないで下さいという話です。元々パブリックな所で書くのは好きじゃないってーのに。勝手に書いたのを勝手に取り上げるならともかく、それ用にきちんと書いてくれってそんなん趣味じゃねえー!

単に自信がないだけとも言うけれど。

まあ書きますけど。書いてますけど。久々だし。ちょっと気合いも入れますよ。

そんな独り言。

夜中にテレビを見ていると、時々とんでもないアタリ番組にぶつかる時がある。

二三日前に、久々にその状況に置かれた。

「LittleVoice」という映画作品である。そこそこ有名……でもあるらしいのだが、全く知らなかった。

ストーリー自体は王道を行くものではある。父を亡くして以来誰とも口を利こうとしなかった「LV(エルヴィー)」は、父の遺したレコードを毎日聴いてはそれを歌っていた。それはいつの間にか、本人とそっくりなほどにまで上達していた。偶然田舎のスカウトがそれを聴き、私財を擲って彼女のためのステージを用意する。そして彼女は舞台に立つ――とまあ、簡単に言えばこんなお話。元々は舞台でやっていたらしい。

正直テンポはあまり良くないし、話の展開もいまいちピンとこなかった。けれど結局最後まで見てしまったのは、LVを演じるジェイン・ホロックスによるところが大きい。演技、というか表情にかなり惹きつけられたし、何よりその声に捉まれた。どうも、ああいう声には耐性がないらしい。午前三時だったか四時だったか、帰ってきてさあ寝ようかという時に偶然彼女の声を聞いてからの約二時間、しっかり観てしまったもの。

普段のLVはもちろん、舞台に上がった後のLV、ジェイン・ホロックスの素晴らしさといったらない。白状すると、彼女が歌った往年のヒットナンバーと言われているであろう曲群は、ほとんど知らない曲だった。それでも充分に聞き入ってしまう歌唱力、そして歌声の表情である。各歌手の仕草すら完全に真似ているらしい。真似している、とは知らなかった初見の状態では、単に「生き生きしてるなあ……」と絶句するだけだったが、知っている人にとっては更に大きな衝撃だったのだろう。

先に「元は舞台で演じられていた」と書いたが、どうも監督がジェイン・ホロックスの歌声に惚れ込み、映画化しちゃった、という感じらしい。でもそれもわかる。あの歌声を生で聴いたら、それはそれは感動するだろう。劇中では多くがカットされてしまっていて、中途半端なメドレーで終わってしまっていたが、舞台だったらもうちょっと聴けたのだろうなあ。残念である。

映画全体としては、展開構成その他諸々、恐らく誰もが「?」となるような半端なものだろう。しかし母親役のブレンダ・ブレッシンを始めとして、「イギリスの役者は上手い」ということを改めて認識させられるようなものでもあった。

だからこそ非常に惜しいと思う。素材は非常に良いのだ。しかしその調理方法がいまいちだった。これは監督の能力不足なのだろう。場面場面として観ればレベルは高いが、全体としてみるとどうしてもそれほどの高評価はできない。特に最後の場面――あれはもうちょっとドラマティックに演出できたはずだ。彼女があのような行動に出るということの意味を、もう少し表現すべきだったと思う。

総評としては「いまいち」。しかし非常に心打たれるというか、ずどん、と来た映画だった。

時々こーゆーのがあるから、世の中面白い。




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